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大工の私を怒らせたらどうなるか…「基礎屋さん」編

私は滅多な事では怒りません(*`Д´)ノ!!!

温和な「白井大工さん」なんです!
が…
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久し振りに
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「チャカ」を持ちたくなりました…。
それはこの前の「新築の現場」の話です。
2日後の「建前」の為に私は
「土台」をひきに現場に入りました。
プロの方になら説明は要らない話なのですが…このブログは、全くの素人さんも読者に想定してますので…
簡単に説明しますね。
木造の建物は
まず、「土台」という材料を水平にゴロリンと据えて
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そこに「柱」を建てて「桁」で繋いで「梁」をかけたら
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まぁ…このような建物になるわけです。(かなりおおざっぱですが。)

と、言う事は…その建物がのることになる「鉄筋コンクリート製の基礎」が、とても大事な訳なんです。

当たり前ですが「水平であること」「平面図通りの寸法である事」は、絶対に外せません。
お察しの通り、「その2つ」がまぁ…駄目だったんですね~щ(゜▽゜щ)!
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これはその時の証拠写真。ほんの2メートルの間で10ミリ程「登り坂」になっている所がありました。
レーザーレベルって、「20万円くらいする機械」で調べるので簡単に分かるんです。その機械の精度は高くて、10メートルでの範囲内の誤差は1ミリ以内なんです。

リズム ロボライン CP-S38G受光器セット

リズム ロボライン CP-S38G受光器セット

でも、もしかしてレーザーレベルが狂っているのかもと、機械を90度、180度と向きを変えて測ってみましたけど 結果は同じでした。

もっとも安定した高さを基準にして、高い所が上記のプラス10ミリ。更に低いところがマイナスの3ミリ。
つまり一番高い所と低い所の差が13ミリもあるという

下手くそにも程がある「基礎」だったんです…。

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「もしもし…お疲れ様です、今お電話大丈夫でしょうか?」
私は元請けの設計士の、Yさんに電話しました。
「あの…実は基礎があまりに酷くて…連絡させて頂きました。なんとか修正をして引きますけど、なにしろ13ミリも高低差があって、しかも全てのテンバが波打ってますから…時間がかかります…」
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「何~っ!!そんなに酷いのか!ったく役に立たんなー!!」

「あ…まぁ、そうですね…半日くらいは余分に手間がかかりそうです。」
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「ったく、だからいい加減だって言われてるんだ!もう、使えんなあそこは!! まぁ、白井さん悪いけどなんとかしてくれるか?すまんな。」

「分かりました。それでは…はい。」
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(はぁ…参ったな…。)
ここは1月の北陸…。晴れ間なんてほとんどありません。
その日も小雨でした。
墨壺なんて使えませんから、レーザー光と、2メートルのアルミのサシにシャープペンだけが頼りです。
私はレーザーレベルで、基礎の内外に切断すべき墨をアルミのサシとシャープペンですると…
ディスクグラインダー(いわゆるサンダーさん)に、オフセット型コンクリートカッターの刃を付けて

【この刃が、値段の割にとても切れます!】

基礎の外と、内側から切り込みを入れて
その切り込みを繋ぐようにして、基礎のテンバを水平に修正していきました。
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小雨はやがて雪混じりになり…昼から始めた作業だったので、ものの数時間で夕方の暗さになってしまいました。
着ていたカッパはコンクリートの粉まみれで、それがドロドロにへばり付いて…
口元を覆っていたタオルは、眼鏡を曇らせるので取ってしまうと…
私の鼻の穴もコンクリート粉のドロドロまみれになってしまいました。
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「うわ~っ!!なんでいい加減な基礎屋の為に私がこんな目にあわなきゃいけないんだ~!!」
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「基礎屋のバカ野郎ー!!豆腐の角に頭ぶつけて死んじまえ~っ!!」

プルルルル~

「ああ~白井さん、ゴメンね~!「上等建設」です~!基礎が酷かったって?連絡受けたもんですから~」
「あぁ…わざわざどうも…」
私はカッパの奥からスマホを取り出すと、ようやく電話に出ました。
「いえね、なにしろ天気が悪かったものだから上手いこと出来ないんですよ!スミマセンね~。」
私は何と応えていいのか分かりませんでした。その人は、昔から知ってる職人さんでしたが…今回、本当に久し振りにお仕事してもらったのでした。
「ああKさん…13ミリも高低差が有りましたよ。特別高い所は4メートル程の範囲でしたので、カッターで落として…低い所も2メートルの範囲でしたので、パッキンをかませます。
ただ、全体に波打ってるんですよ。削って平らにするんですけど…ちょっと酷かったですね…。」
「いや~ゴメンゴメン!また、頼むわいね~。」
全く無駄な電話でした…。(出なけりゃ良かった。)
それにしても…
たまたまこんな仕事をしてしまったのか?
いつもこんな仕事なのか…?
この前の「新築の倉庫」の基礎は別の会社だったから本当に完璧だったけど…
(もう、「上等建設」さんに、仕事を頼む事はしたくない…。)
私の怒りはいつしかなんとも言えない空しさに変わっていました…。(え?私が怒るとどうなるって? 全く大したことありませんでしたねぇ…(´Д`)。)
(なお、このお話は実話でありフィクションではありません。ただ、「会社名」等は仮名を用いています。)
※写真画像
ぱくたそフリー画像
西部警察テレビ朝日 石原裕次郎 スミマセン勝手に使用させて頂きましたm(__)m。
※写真2枚目が「西部警察」とのご指摘頂きました。pribetchさん、ありがとうございましたm(__)m。
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