青柏祭(でか山)2012 宵山 木遣り 引き出し唄 – YouTube
七尾市の「青柏祭」に人生を捧げている方がおられます…щ(゜▽゜щ)❤
今回で3回目の御祓川大学「青柏祭を100倍楽しむための講座」の講師として、
その方…「とおりさん」が来られました。
(あ、写真を間違ってしまいましたね~(´д`|||)!こちらは、松坂桃李(とおり)さんでしたね。大丈夫じゃないけど、許して下さいm(__)m。)
こちらの右上の小さい写真の、「通」さんが講師として御祓川大学にお越し下さいました。
なんでも…「青柏祭」が本当のお仕事で
普段されている仕事はアルバイトなのだと、笑うお方です。
35歳位まで、青柏祭の山車の上で冒頭の「木遣り」を歌っていたそうで、まさに長いこと花形をされてたのですね~(´Д`)!
で、その後の何十年も「青柏祭」の裏方としてバリバリ働いてこられてまして、一日たりとも「青柏祭」の事を忘れた事が無いのだとも…。
今回の勉強会の為に、こんな精巧な模型まで持ってきて下さいました。
本当に精巧な造りです。私のような大工さんでは、全く造る事などかないませんね。 これは家具屋さんが製作されました。
本物もそうなのですけど、この山車(だし)には釘や、カスガイなどは使われていません。木組みと藤のツルだけで組んでいるのですね。
で、その藤のツルなんですけど…一台の山車に約700㎏もの量が必要らしいです。
しかも、「地渡り藤」って地面の中に潜っている部分しか使えないのですね。(しかも数日前まで山の地面の中にいた奴でないと。)
と、言うことは…この「藤のツル」を確保することがえらい大変なのです。運ぶのもモチロン山の中から運び出すから大変なのですけど、地面をほじって探すのですから…。
地面をほじってみれば、あらゆる植物の根が入り乱れている訳で
掘って掘って~!
絡みつき、こんがらがってる「地渡り藤」を探してほどいて~!
その藤が「ビョ~ン」って、20メートルもあれば最高なのですけど…
「あれっ?」
って…数メートルで、おしまい~!なんて事もあるわけですよね。
それを採る人も、何日も山に入ったままの過酷なお仕事なので、後継者が居ないとか?
「ね…とおりさん。 ちなみにその「藤のツル」ってお値段いくらなの?」
大きな声じゃ言えないけど…小さな声じゃ聞こえないよね…
「そうね…耳元で言って。」
だいたい、7~80万円くらいかな…。
「ふぅ~ん…。山車を縛る「藤のツル」だけでそんなにかかるんだ?」
車輪はもっと高いよ。船大工(造船所)さんに造ってもらうんだけど…車輪4つで小さい家なら建っちゃうくらいの金額さ。
もっとも、車輪は何年ももつけどね。
藤のツルじゃなくて、「ロープ」をそれなりに使っている「山車」もあるんだけど、「藤のツル」の方が揺れをゆっくり吸収してくれるんだ。
つまり優しく揺れる…
なにしろ「山車」が3つもあるからそれぞれ作り方に違いもあるし、そもそもの骨格も違うんだ。
設計図があるんだけど、骨格がけっこう違うよね。高さが12メートルもある巨大な山車で、パッと見の外見は似てるけど実際はその「揺れ方」なんてのも全然違うんだ。
いや…待てよ。
山車の造りよりも、3つの山をそれぞれ持ってる「町」が、それぞれ個性があるかもね…。
「魚町」「鍛冶町」「府中町」って、3つの町からそれぞれ1つづつの「山車」を出してるんだけど…
「魚町(ようまち)」は、字の通り「お魚」で栄えた町なんだ。
活気があって、元気でさっぱりしてる感じって言えばいいのかな?だから、「木遣り」を歌う男性が、跳び跳ねてるんだよね。
山車のあんな高くて危ない所で。
で、「鍛冶町(かじまち)」は、鍛治屋さんで栄えた町。職人の町だと思う。あまり大騒ぎはしないんだよね。職人気質なのかな?
さっきの山車の設計図で、この「鍛冶町」さんのが一番揺れに強い造りをしてる。いかにもそういうのも真面目な感じ。
で、他の町が女性を山車に乗るのを許してるのに、「鍛冶町」さんだけは今だにそれを許していないのも、いかにもなんだよね…。
最後に「府中町」は、商人の町って言えるよね。おそらくお金も沢山ありますよ~!的な歴史を感じるし、あか抜けてるよね。
山車の方向転換に、地車って5つめの車輪をはめ込むんだけど…その時の「木遣り」がイヤらしくも明るいって話だよね。
知り合いの女性が「大人になった初めて意味が分かった!」って言ってたから。
まぁ、太い棒を車輪の穴に突っ込む訳なんだけど…。
もっと細かく言えば「木遣り」さえ、3町で違うから、それを合図にして引っ張る時に「アレレ…」ってなる事もあるんだって。
誰でも、どこの町の山車でも引っ張る事が出来るからそういう話が出てくるんだけどね。
通(とおり)さんは、「青柏祭」の祭り間にお酒を口にしないそうです。
万が一に何かあった時に、対応出来るようにされているのよって、生徒の誰かが言いいました。
通さんのような方は徹底的に裏方で、はたから見たら楽しむとは対極に居るようです。
「オレはもう、さんざん若い頃に楽しんだから無事に祭りが行われたら それで嬉しいんだよ~!」
って、笑いました。
最後に通さんは、勉強会の生徒のリクエストに応えて
目の前で歌って下さいました。
山車が山王神社に向けて、町を出発する時の
「木遣り」を。
表舞台からとうの昔に引退された通さんの声は今でも充分に現役で、
御祓川大学のbancoの校舎の吹き抜けのロビーに美しく、響き渡ったのでした…。
※写真画像 七尾市「青柏祭」に関するホームページより。 「ネコづくし」はてなブログ tarojiroko http://bunbunmaru.hatenablog.com/entry/2016/05/03/174157